一級建築大工技能試験

　　１級建築大工技能試験を合格するまでの私の練習や考えを紹介します。（気分で内容を詳しくします（＾＾；；）
@原寸図の描き方を理解する
　平面図は特に難しい場所は無いので、自分で書く練習で十分憶えられると思います。
　問題は「振れ垂木の展開図」です。
　引き出し線の場所を良く理解し各展開した「面」を理解する。
　早く書く順番を自分なりに考えて、練習する事も大事です。
　５枚ほど理解しながら書くと自然と一時間１５分ほどで書ける様になります。
　早い人で５０分ぐらで書いてしまいます。目標は１時間。
A木造り
　木造りはそれぞれの木の９０度が出ている（近い）２面を見て印を付けて行き各所定の寸法を墨付けして行き
　全て墨付けが終わると鉋で木造りしていきます。（もちろん２面が９０度が出ていないとだめです）
　注意点は墨付けを正確にする事でここで曖昧に終わらすと後で苦しみます（＾＾；
　当然ですが、墨は出来る限り綺麗に細く打つ事。
　鉋も自分なりに完璧に仕上げておく。各３つの鉋も試験の始まるまでに刃先の調整をしておくと直ぐに作業できる。
　一級では、隅木の山を取るのにヨキかチョウナを使うのが良いと思います。
　（練習の作業は本番を想定して、本番より気持ち低い削り台で練習）
B墨付け
　まず各寸法・勾配を完全に頭に入るまで墨付けの練習をする。
　練習用に刻んでいない所定の寸法に仕上げた材料を用意して、繰り返し練習！
　仕上げ鉋で墨を消しながら、なにも見なくて墨付け出来る様になるまでひたすら練習！
　隅木の墨付けを完全に理解する。
　２級よりも各材料が正確に墨付け出来ていないと隅木が入らない事になります。
　
　（正確には鉋で墨を消す度に寸法がかわり微妙に狂いがでますので、墨を細く綺麗に付け
　出来る限り薄く削る事で材料の誤差を少なくする）
　墨は出来る限り細くしっかりと付ける、材料を墨で汚さない！！
　基本図の勾配をしっかり頭に入れておくこと！２級よりも憶える勾配は増えますが・・・
　間違っても憶えられ無いから何かに写して本番に望んではいけません。
サシガネにある事をすれば早く正確に墨付け出来ます！！（隅木）(2006/10/11)
講習会等でも教えてもらえません（笑）　私は自分で発見しました（爆）・・・発見っと言う程の技かは？ですが。
Cキザミ
　正確に付けた墨を正確に刻むだけ。
　問題は鋸が思いどうりに挽けるか、ノミが正確に研げているかなので、経験が無いとつらいかもしれません。
　急には上手になる事は無いからです。
　しかし材料が小さいので練習の努力しだいでなんとかなるかもしれません。

　使った道具を丁寧に片付けながら作業する事も大事だと思います。
　私の場合は仮組み無しで進行しました・・・時間に余裕が無かったので（＾＾；；
　（練習の作業は本番を想定して、本番より気持ち低い作業高さで練習）
D組み立て
　これはA〜Cが正確に出来ていれば問題無く組みあがります。（あたりまえですが（＾＾；）
○時間配分ですが、午前中に墨付けが終わっているか、少し残っているぐらいが良いと思います。
ポイントは道具を使いこなす事！！
　　正確に早く墨付け出来る様に練習してから刻みの練習をして時間があれば木造りの練習をする
　　のが良いと思います。
　　隅木の墨付け練習と桁との取り合い部分を自分なりの癖を把握して出来るだけ綺麗に納まる様にし
　　「隅木が降りない！！」って事が無いようにする。
　　（私の考えですが、キザミの練習をメインにすると本番で苦しむと思います。）
　　当然ですが道具を完全に手入しておく。
　　私が１級技能試験の練習に使った時間は約１ヶ月です。
　　当然仕事が終わってから夜練習していました。
　　本番までに出来損ないを３つ程は作ったと思います（＾＾；；
　　練習で失敗するのは良いと思います。本番までにそうならないように努力すればよいからです。
　　本番では数分の延長が出ましたが、１回目で合格しました！
　　(墨付けの作業中にトイレに行きましたので作業時間は６時間以内？（笑））
　　筆記試験は実技の試験が終わってから勉強し、夜に３日間程集中してやれば受かります・・・
　　ただし基本的な事が勉強しなくても解っていればです。

　　実技に関してはやはり木殺し！！を活用しましょう（笑）

　　私が受験した時は合格率が１６％ぐらいでほとんどの人が落ちたようです。
　　他の方の出来上がりを見て思ったのが隅木が降りていなのが多かったようです。
　　それと、作業態度の悪い人や勾配を憶えられずに写しを持って行った人もいました。
　本当は画像も付けて詳しく紹介すれば良いと思うのですが、実際にその場でコツを言うのが一番だと思うので（＾＾；
　（要望があれば画像の追加をします）
　それと、最後は自分の努力しだいで、まーいーかーっとサボるのと、後少しがんばろ！と思う差が、そのまま結果に出る
　と思います。

　それと両刃鋸！これはヒシカ工業さんの両刃がお勧めです！
　私も試験にはヒシカ工業さんの両刃鋸を使いました。（１尺・９寸）両刃を使うと鋸を持ち帰る時間の短縮になるのと
　縦引きを上手く使うと早く作業が出来る場所があるからです。

　私の考えや練習方法なので、これが正解かは？ですが、私は合格して１級建築大工技能士になれました。



大工そういちの道具箱


大工そういちの一級建築大工技能試験